インテリアコーディネーターの資格を持っています
未経験で住宅業界に飛び込み、最初に取得した資格は「宅地建物取引士(主任者)」、通称宅建でした。
国家資格の一つであり、不動産業を営むにあたってとても重要な資格です。
従業員5人につき1人以上の資格所有者の雇用が義務付けられているので、一生ものの資格でもあります。
今年の試験は今週末みたいですね。合格率は15%前後と難易度の高い試験です。
そして、今月初めに行われたのが「インテリアコーディネーター」一次試験。
知識と応用力を問われる一次試験に合格すると、2カ月後には提案力・デッサン力を試される二次試験が待っています。
独学・初年度で合格
私の勉強方法は、スクールには通わない独学。
学生時代、デザインや建築の技術を学べるクラスを選択していたので、建築の歴史~デザインのシステム・パターンなどに多少の知識がありました。
私が利用した教材
中古品として出品されていた、3年ほど古いユーキャンの教材です。
一次試験はこの教材だけで十分。大手だけあってテキストの内容は分かりやすくまとまっていました。
二次試験の教材には、HIPSが出版している過去問題集と予想問題集の2冊。
一次試験で問われる知識は、基礎
一次試験の範囲
知識を問われる一次試験では、
・建築士、デザイナーとその作品名
・日本と海外の建築様式の歴史と返還
・デザインにおける理論
・色彩表の種類、読み方
・日本家屋の構造体の名称
・植栽、エクステリアに関する内容
・バリアフリー、省エネに関する数値
・etc...
多岐にわたる情報を理解・記憶する必要があります。
試験内容と実務の関係性
歴史や理屈は、実務の打合せの中で結構出てくる大事な知識。
注文住宅を考えているお施主様は、「ロココ風の家具が似合う家」とか、「近代ヨーロッパ建築のようなスタイル」など具体的なイメージがあり、さらに好みのデザインについてはコーディネーターよりも深い知識を持っていらっしゃいます。
お施主様から「○○というデザイナーの□□というチェアを主役にしたリビングに!」
と言われたとき、すぐコーディネートを提案できるのと調査の時間をはさむのでは、お施主様のテンションも変わってきてしまいます。
ちなみに、バリアフリーに関する寸法の知識もすごく役立ちます。
二次試験はプレゼンそのもの
二次試験では、複合的な条件を元にお部屋をコーディネートする技能(図面)と、そのコーディネートを選択した根拠の説明能力(論文)を問われます。一次試験に比べてぐっと実務に近い試験内容。
書き起こす図面も、平面図・パース図(1点透視、2点透視)・断面図など様々な表現方法の中から指定されます。
論文は、指定された条件に対してどんな根拠(理論)を元に素材や形状を選択したのか、お施主様に向けて分かりやすく解説するという内容です。
私の二次試験の勉強比率は図面:論文=9:1くらいでした。
模擬試験の利用価値
宅建を受験した際も利用した模擬試験。勤め先のコーディネーターさんに勧められて、試験直前に利用しました。
この時、ただ参加するだけではもったいない。
おすすめなのは、周りの参加者さんとコミュニケーションをとって、皆さんの解答用紙を見せてもらうこと。
特に、独学で勉強していると自分ののレベルが全く分からないまま試験を迎えてしまいます。
周りの参加者さんの解答例を実際に見れば、自分のレベルを測ることができる。
しっかり練習できている人は、自分に自信を持つこと出来て試験当日の緊張も和らいで100%の実力で試験に挑むことができます。
ぜひ勇気を出して、他の参加者さんと解答を共有してみてください♩
ちなみに私は、仲良く解答を見せ合っている2人組を見つけて「スクールの生徒さんですか?私は独学で受験してて、自信がないので解答を少し見せてもらえませんか?」と声を掛けました。すごく優しい学生さんで、アドバイスも頂いて有意義な時間でした。
インテリアコーディネーターの資格を所有して
資格所有者となったものの、すぐにコーディネーターの仕事が完璧にこなせるわけではありません。企業によって、コーディネーターに任せる範囲は千差万別です。
室内のカラーリングを主としたところから、窓の配置、電気配線、外観の形状、外構など・・実際に建築現場へ行って作業する場合もあります。
コーディネーターとして働く場合は、どこまで自分に任せてもらえるのかをしっかり調査したうえで応募する必要があります。企業のブログなどを見てみると具体的な情報が得られることも多いです。