ガスでごはん
コンロでごはんを炊いているとは、一人暮らしを始めた頃の私には想像もできなかったと思います。
わたしは相当なズボラで面倒くさがりです。
火加減を調節したり、吹きこぼれに気をつけながら数十分かけてごはんを炊くなんて絶対むり、と思っていたのですが...。
数年前に炊飯器を手放してから、ごはんは鍋やフライパンで炊くようになりました。
炊飯器の苦手なところ
炊飯器が嫌になったのが始まりでした。
1つめは、蓋のパッキンが洗いにくい。
炊き込みご飯や角煮などのおかずを炊飯器で作ると、調味料のにおいと色がパッキンに残っているようで、いつももやもやしていました。
2つめ、保温するとおいしくない。
ずぼらなので翌日まで保温で置いていたのですが、食感が悪くなっておいしくありませんでした。炊いたごはんをすぐ冷蔵・冷凍するのも面倒で。
3つめ、丸洗いできない。
置きっぱなしの炊飯器、暖かいので猫が乗ることも多いのですが、フタにほこりや猫の毛がついても丸洗いできない。
当時コンロの近くに置いていたのでうっすらと油っぽい汚れも混じって、ただの水拭きではなんだかスッキリせず。
引っ越しの勢いに任せて、炊飯器を手放しました。
フライパンで炊けた
浸水する、沸騰させる、弱火で炊く、火を消してむらす。炊飯器ならスイッチひとつでできる炊飯も、ガスで炊くと4つもステップがあります。
最はじめての炊飯は吹きこぼしましたが、何度か試してみたら拍子抜けなほど簡単でした。
フッ素コーティングのフライパンを使えば焦げ付くこともなく。
窯が冷めてからしか洗えなかった炊飯器に比べ、フライパンはすぐ洗える。しかも丸洗い。
コンロで炊く場合は蒸らして混ぜる工程が必要なので、その勢いで食べない分はタッパーへ入れるように。
炊飯器を手放してごはんを炊く作業工程は増えましたが、頭の片隅にあったたモヤモヤしたものがスッキリなくなりました。
断捨離やミニマリズムの目的は、人それぞれ。
物を減らす=そのモノにまつわる時間や作業工程を減らす
という人もいれば、
物を減らす=そのモノを起因とするストレス・思考のノイズを減らす
という人もいるはず。
ガスでごはんを炊くことは、私にとっては丁寧な暮らしではなく、気楽な暮らしです。